手術をしないで、このまま自分の身体の声、自然の力の任せると決めた後に、ふっとやってきた新境地があります。
いのちの手綱を私自身の手でしっかり握り直し、自分のいのちを信頼して生きていく決断をしたことで、お腹の底から想像をはるかに超えた力が湧いてきて、生きることや人生、失敗が怖いものでなくなったことは、以前書きました。
その後、ふとやってきた、姿勢や生き方の新境地は
「能動的に «受動的» であること」。
自分から動かない、取り組まない、頑張らない、必死にならない、取りに行かない、仕掛けない、計らわない、繕わない。
意識的になるのは、自分に自分の感受性のままで「在る」ことを許して、感受性センサーでがにっこり微笑むものを選択していくことだけ(今回の私の手術をしないという選択もきっとその一つだったように思います。)
すると自分から積極的に能動的に「動き回って」いた時よりも、物事がスムーズに、そして必要な速さでやってくることに驚いています。
コツコツ型で、努力、頑張る、克己などの姿勢こそが人生を「切り拓く」と信じていた私には、まさに新境地です。
やってきたことは、ありのまま受け入れて、出来ることを手抜きしないでalohaで取り組む。結果は、失敗も成功も含めてall OK。私も、誰もかれも、不完全なままで完璧だから。まあ、こんなシンプルなことだったなんて!
今まであんなに人生が恐ろしく、不安に満ちた曖昧な場所で、一生懸命泳がないと沈んでしまうプールに思えていたのが嘘のようです。力を抜きさえすればこんなに楽に浮くことができるなんて。そして、辿り着くべきところに辿り着くという、絶対の信頼もあります。
さまざまな本に書いてあり、古今東西きっと繰り返し言葉を変えて伝えられてきたであろう、一つの人間の在り方の真理なのだと思いますが、ようやくそのことが体感として分かるようになってきました。
もちろん、元の思考パターンも残っているので、そこはかなり意識的になる必要はありますが、コツをつかんだ気がするので、きっと、大丈夫。
先日ステキなご夫妻からご紹介いただいた『人生を喜びから生きる』という本を読みました。
臨死体験をして宇宙の真理を体感し、生還して3日で全ての末期ガンが治ってしまい医療関係者を驚愕に陥れた、インド人の女性の奇跡のような素晴らしい手記です。
私の大好きな『奇跡の脳』の著者で脳科学者のジル=ボルト=テイラー博士も、脳溢血を起こして左脳の機能がストップしてしまった時に感じた「全てとの一体感」を美しい言葉で語っていて、彼女自身の回復こそが一つの奇跡です。
絶え間なく続く思考や分析、情動とそれに伴う行動への信号がストップした時に起こる、人体という小宇宙、魂の入れ物に起こる奇跡。
いのちの流れが、元の流れに戻り、バランスして調和に戻っていく鍵はそこにあるのかもしれません。
新しく取り入れたいこと、取り組みたいことは
「取り組まないこと」。
今日も一日、感受性を、いのちを信頼して、計らわないで生きてみようと思います。