関係=育てるもの

IMG_0653私の通っているタンゴ教室は今、過渡期で新しいシステムを取り入れようとしています。

 

変化に伴い、講師も生徒も、ドキドキ、ザワザワ、ガヤガヤ。

そんな時に大切なのは、お互いの理想やあるべき姿を押し付けたり、文句を言い合うのではなく、生徒×講師のパートナーシップや関係を、ダンスと同じ要領で「育てて」いくことだなと思ったりしながら、その行方を見守っています。

そして、これは全てに繋がるなぁとふと気付きました。

1番大切な自分、自分の身体との関係においても。

振り返ると、この2年と4か月、乳がんだと言われてから私が取り組み続けて来たことは、私自身との、私の身体との関係を一つ一つ育て直すことだったんだなぁと改めて思います。

小さい時から身につけて来た、かくあるべき理想や、こんな人間であらねばならないと言う堅固で依怙地な「型」のようなものが崩壊して、そこから一つ、一つ、関係を作り、育てて来ました。

睡眠の時間やタイミング、質を高めるコツ。

食事の食べ方、タイミング、量、料理の仕方、材料の選び方。

体温調整の仕方、季節の過ごし方。

仕事の仕方、質、量、休むタイミング。

人間関係だと、距離感、伝え方などのバランス。

「自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ」

自分自身の感受性を守りながら生きることへの力強い応援歌を詩にしたのは、大好きな詩人の茨木のり子さんでしたっけ。

IMG_0657この世の中に、正解や不正解は何一つなく、また誰にでも当てはまるような黄金律はありせん。

自分自身との関係の絶え間なき試行錯誤。

時にちょっとした改革。

そして、失敗込み込みの実験。

それらを根気強く繰り返しながら、程よい、うまく踊れるバランスを探し続けながら、踊り続けるしかありません。

まるでタンゴのようです。

タンゴには実は振り付けはありません。理想の型もありません。
一歩一歩が即興で、組む人、踊るステップによって、お互いに微調整を繰り返しながら、程よい関係を探りながら踊ります。

そして、曲が終われば消えていく、無形のもの。でも、その時間が身体のリズムに加わり、刻まれ、また次の曲とパートナーとのダンスが始まった時に動き出す、旋律のうねりのようなもの。

そして、私はそこに、たまらない面白みと魅力を感じます。

治す、完治する、と言う目標・ゴールを設定せず、自分自身や身体との関係を作り、育ててきたこの2年4か月の中で、小さいけれどとてもしなやかで強い、自分自身への信頼と深い絆が芽生えつつあります。

そして、それこそが、シコリんこと乳がんを授かったことで手にすることができた、一つの豊かさなんだなぁと実感している今日この頃です。

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