パラレルワールドの 私を癒す旅

IMG_0189柏葉幸子さんという子ども向けの作家がいます。千と千尋、の原案にもなった「霧の向こうの不思議な町」という話には、子ども時代に夢中になり、空で暗記できるのではないかと思うほど繰り返し読みました。

その柏葉さんが書いている、パラレルワールドを題材にした「地下室からの不思議な旅」というお話があります。あの時、あそこを曲がっていたら、あの選択ではないもう一つの選択をしていたら…そんなもう一つの世界に主人公のカスミが変わり者のチイおばさんと入り込んでいく話です。

以来パラレルワールドは私の中に概念としてこびりつき、大人になってから世界的に著名な天才科学者のリサ=ランドール博士はじめ多くの学者が、パラレルワールドについての科学的に証明に励んでいると知った時は、飛び上がって喜んだものです。

そして、そんな私のパラレルワールドを癒す旅を、いま心の中で続けています。

あの時あの道を曲がらなかったら、あの道を選んでいたら、あの選択をしなかったら…自分はどんな風な人生を送っていただろう。人は誰しも、どこかにそんな思いを抱きながら生きていることと思います。

意外と波乱万丈な人生を200%のエネルギーで無骨なほど真剣に生きていた私は、その一つ一つの選択に際して、身体を壊したり心を病んだりするまで、とことん悩みながら、涙が枯れるまで泣きながら、もう一つの道を行く自分と手を振って今の道を歩んできました。

ですから、もう一つの、選ばなかった道を選べなかった自分を責め、そしてそちらを選んだ自分をどこかで深く羨んでいるところがあったことに、先日ある神職をされている方と話していて気づきました。

そんな私のうじうじして執念深い(笑)性格は、きっとパラレルワールドにいる私にも同じように残っていて、あの選択をしてしまった私は、あの時あちらに曲がった私は、と同じように今の私を羨んでいるような気がしたのです。

「あの時、あの選択をした私と、あの選択をせずにあのまま行った私の、どちらも認めます。そして、お互いに送りあっているプラスではない想いを癒し、代わりに温かい励ましを送ります」と言葉にして、あちらにいる私に「こっちもほら、こんな風にやってるよ。そっちの私のことも、応援してるよ」そんな風に笑顔で手を振るイメージをすると、身体の深い深いところにある滞ったところが解れて、軽く、暖かくなるのを感じます。

そして、その時の分岐点に立っている私に「どちらの選択も、 また 佳し なんだよ。大丈夫、そんなに泣かないで大丈夫よ」と言ってあげると、涙でぐちゃぐちゃな顔をしている私も、ほっとした顔で涙を拭くのが見えるような気がするのです。IMG_0096

そんなイメージをしながら、一つ、また一つと、自分を癒し、生命力を堰き止めているものを取り除く作業をしている私を、はなちゃんが隣で睫毛の奥の優しい瞳で見守ってくれています。